大層な名前だけれども大して才能などは無いと思う、
僕の書いてきた物語を置いていく倉庫だよ。
中にはエッセイみたいなのもあるけど、
暇潰しにでも見ていってくれよ。
BLに関する雑談をしたり、BL要素を含む成りきりの募集をしたりするための掲示板です。
大層な名前だけれども大して才能などは無いと思う、
僕の書いてきた物語を置いていく倉庫だよ。
中にはエッセイみたいなのもあるけど、
暇潰しにでも見ていってくれよ。
常に小説とは自分を表す鏡なのだと思う、
いや…小説のみならず、「詩」や「歌詞」などの
想いを伝える物全てがそうだろう。
真っ白な原稿用紙を海だとするならば、
言葉は魚だ
真っ白な原稿用紙を空だとするならば、
言葉は星だ。
そう考えてくると真っ白な原稿用紙を
どういう風に、文字で飾ろうかと
愉しくなってくるのだ。
悲しい物語で埋めれば
そこは泡となった人魚姫の海に
楽しい物語で埋めれば
旅人が眺める夜空になるだろう
それは僕だけが感じ取ることであって、
きっと誰も物語を読んでも
そんな風に感じ取ることは無いだろう。
だってこれは僕の感性なのだから、
重なる事はない筈だ。
ある所に色のない世界がありまして、
海も草原も真っ白で区別のつかないような所が
ありました。
そんな世界にある時、魔法のインクをもった
小説家がその世界を訪れまして、
彼は真っ白な世界を見て、たいそう喜びました
「沢山の物語が好きなように書ける」と。
そして彼は広大な草原には緑のインクで物語を書き、
広大な海には青いインクで物語を書きました。
夜空が黒いのは彼が黒いインクで物語を書いたからで
星々が白く輝くように見えるのは黒の中で目立つのは
白色だからという理由で白色のインクを使ったからです。
真っ白だった世界に殆ど色が着いた頃に、
彼が海岸を散策していると
怪我をしている人魚に出逢いました。
彼が手当てした後に海に返してやったのですが、
どうにも懐かれたらしくその人魚は彼が
海岸を散策している度に見掛けるので話しかけてみた所、
彼に会うために毎日陸に上がってるのだと言うのです。
それから彼と人魚は毎日会って友達の様に仲良く
たわいの無い話をしていたのですが、
ある時に彼が海の中の世界を見てみたいと言い出して
人魚が彼を海の中に案内する事になったのです。
小説家は人間ですので息継ぎも続くわけなく
死んでしまいましたが、彼は苦しんだ様子でもなく
笑顔で眠りにつきました。
彼の持っていた魔法の絵のインクの中で
蓋が開いていたのは深い青色でした
彼が沈んでゆく事に深まる青は人魚との日々の記憶を
広大な海に書き記しました。
むかしむかしある小さな町に、
花屋の娘と仕立て屋の息子が居りました、
そして二人は幼い頃にとある約束をしていました。
「私、大きくなったらアナタが作ったドレスを着て
アナタのお嫁さんになるの!」と娘は無邪気に微笑み
「僕が大きくなったら君を世界一綺麗な花嫁さんに
してあげるね」と幸せそうに笑って返しました。
そして、時は過ぎて二人は立派な大人になり、
今日は花屋の娘の結婚式です、結婚相手は
仕立て屋の息子ではありませんが、彼は
彼女の為に背中に白い薔薇の飾りが着いた純白の
ウェディングドレスを作り上げました。
ですが何時まで経っても花嫁は現れません、
流石に心配した彼女の父親と新郎は様子を見に行きました
するとどうでしょう、部屋では綺麗に着飾られた
彼女が背中を刺されて死んでいました。
彼女の身体から流れる鮮血の上には黒い薔薇の
花弁が落とされていました。
彼女と最後に居たのはドレスを作った仕立て屋の息子です、
犯人である彼を見つけるべく彼の家に入ったところ、
自身の心臓を刺して自殺していたのでした。
彼の周りには彼女と同様に黒い薔薇の花弁が
置かれておりましたとさ。
白色 「私はあなたにふさわしい」
赤色 「あなたを愛してます」
黒色 「貴方はあくまで私のもの」
むかしむかし奥へ進むと森に繋がってる村がありました。その森の奥には老朽化した木造の教会がポツンと残っていました。
その老朽化した木造の教会には夜になると神父の霊が出るという噂があって村の大人は子供を近づかせない様にしようと、奥まで行かないように言い聞かせていたのです。
ところがある日、小さな村娘が道に迷って森の奥まで来てしまい、噂のある古びた教会に来てしまったのです。誰も居ないはずの教会の奥から、ピアノの旋律が聴こえてきました、それはまるで優しい子守歌のような旋律で、少女は吸い寄せられるように教会の奥へ進んで行きました。
すると奥へ進むと闇に溶けるような黒色のストラを身に纏った男がピアノを弾いていました、少女は恐る恐る、その男の背中に問い掛けました「アナタはだぁれ?」と、すると声を掛けられた男は彼女に気付いたのか、手を止めて振り返っては椅子から立ち上がり彼女の前まで歩み出て、彼女の目線に合わせてやるように跪いて彼女にこう言いました。
「私はこの森の教会の神父です、もしや道に迷われたのですかお嬢さん?」と、そして 彼女から話を聞いた神父はランタンを持って、彼女を森の出口まで手を繋いで案内してやり「次からは早く帰るんですよ」と彼女に言っては森の奥へと消えていきました。
それから彼女は何度かその教会へ何度も足を運びましたが、黒色のストラを身に纏った彼を目にすることは一度もありませんでした。それから数ヶ月、数年と過ぎて彼女が結婚出来るほどの歳に成長した頃のこと、うっかり彼女は再び森の奥へと迷い込んでしまいました、そして教会から再び昔に聴いた優しい子守歌のような旋律を耳にしては早足で奥へと行くと幼かった頃となんら変わらない姿をした彼が居たのでした。
彼は振り返ってこう言いました「おや、貴女は昔に迷い込んできたお嬢さんではありませんか立派に育ちましたね……とても美味しそうだ」と優しい表情を浮かべたまま彼女に近付いては、彼女の腰を抱いて引き寄せ首筋に牙を立てたのです、それから彼女の姿は村の人々が森の隅から隅を探しても見つからず、例の教会に彼女が首から下げてたロザリオだけが落ちていただけでしたとさ。
或る夏に差し掛かろうとしていた時期の話、町の外れにある森を道なりに進めば奥には古びた屋敷があって、そこには昔に住んでいた家族の、病に伏せた娘の霊が出るという噂があった。そしてこれは噂を聞いて確かめようとした子供達のお話。
噂の古びた屋敷に着けば不用心な事に開かぬと思っていた玄関の古びた扉は「ギィイイイーー」と、重厚感のある音を立てて空いてしまった。
中は特に荒らされた形跡がある訳でもなく、どちらかと言えば「手付かず」と言った方が似合う様な荒らされている場合とは少し違う感じの不気味さがある。キッチンにはホコリを被った食器棚とテーブル、時間の経過で錆び付いた蛇口、老朽化した木の廊下は歩く度に「ギシギシ」と音を立てた。
「……なぁ、どうせ見つからないんだし帰ろうぜ治(おさむ)」そう口にしたのは友達の勤(つとむ)だった。「ははっ、何だよまだ昼じゃないかお前はホントに臆病者だな!!」そう、治が笑っていると、二階からコトッと床に何かが落ちる音がした。「ヒィっ?!二階に誰かが居るんじゃ……」と勤が顔を青ざめさせると「馬鹿だな、足音なんてしてなかったろ?どうせこんな古い屋敷なんだし隙間風のせいで何か落ちたんだろ、見に行ってみようぜ?」と目を輝かせて治は勤の手を引っ張って二階へ行ったのだ。
二階に行ってみると、どの部屋も鍵はされておらずどの部屋も床に物などは落ちていなかったのだ。「……あら、お客さんかしら?」と高校生ほどの少女は言った。「…なんだ、幽霊なんか居ないじゃないか」と治が笑い、「そうだな、幽霊も居なかったし…床にものも
落ちてなかったし。」と言って二人して笑った、「よくは分からないけどまた遊びにいらして?」と彼女は言った。
#微ホラー