能力者の研究を行う研究施設。
吸血鬼の青年の担当をしていた研究者の貴方は優秀な研究者で、多くの知識を持っていた。
そんな研究者と、青年は恋人になったが、青年の血を使い人間を吸血鬼に変える為の実験を行う研究者たちに嫌気がさしたのか、研究者の貴方は青年を連れ、研究施設から抜け出し街へ逃げる事に成功する。
だが、貴方は多くの知識を持っていた、そんな人間が研究施設から抜け出し情報を流されては困る。そう考えていたのか、魔法を使うことのできる能力者に貴方は術を掛けられていた様で、施設から抜け出した次の日、貴方は昏睡状態へと陥る。
昏睡状態に陥ってから2年後に貴方は目を覚ますが、研究者だったと言うこと、青年についての記憶は全て失っており。
「お前は誰だ...?」
「俺は貴方の.......、いや、何でもないよ。貴方は俺の家の前で倒れていたから助けたんだ...。随分、長い間眠っていたけれど、身体は大丈夫?」
俺が貴方の恋人だといえば、記憶のない彼は混乱するだろう。
記憶がなくても貴方は、貴方だ。俺にとって大切な愛おしい人。
貴方は生きている、また言葉を交わし、お日様のように暖かい体温を感じる事が出来る。それだけで十分だ、多くは望まない。
吸血鬼の俺にとって、貴方との時間は余りにも短いものだろう。
だが貴方と過ごした時間、記憶はきっと、俺にとって、とても大切な宝物になる。
だから人間の貴方が亡くなるその時まで
俺を貴方の側にいさせて下さい。
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