を知っているかい?
羊飼いの少年が、退屈しのぎに「狼が来た!」と嘘をついて騒ぎを起こした。騙された大人たちは武器を持って出て来たんだが、徒労に終わった。少年が繰り返し同じ嘘をついたもので、本当に狼が現れた時には大人たちは信用せず、誰も助けには来なかったんだ。そして村の羊は全て狼に食べられてしまった…という、イソップ寓話のアレだ。
嘘を吐くことを咎めるような内容に取れるが、発する言葉全てに嘘を練り込んでしまう自分にとって、何か大きな存在に一方的に叱られているような気分になるんだ。作品を否定するわけじゃない。
事実はつまらない、変える事が出来ないからな。だが嘘はどうだ、自分の思うままにくっつけ切り離し…嘘と言うより言葉の面白さに惹かれているのかもしれないけれど。
俺は嘘で遊んでしまう節がある、「村人」のように騙されず俺の嘘を、本心を見抜いてくれる様な刺激的で面白い人間とぎりぎりの駆け引きをしたく、こちらを立てた。
まずは他愛のない話からでもどうだろうか、待っている。