デュラララチャット(仮)BL掲示板

BLに関する雑談をしたり、BL要素を含む成りきりの募集をしたりするための掲示板です。

  • 死に損ないの配信風

    夢から覚めた
    No.1696715
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    矢印に添える配信開始、の文字。こんな腐った世界で、こんな腐った人生で、たったこれだけが、俺の、居場所だなんて。
    「こんばんは」
    静寂ばかりだった部屋に、突然散らばる自分の声が不思議で堪らない。増えないままの閲覧数。自分は、何処に、何に、話しかけているのか。酒が回った頭は、適切な言葉も、心も、何もかもを曖昧にした。最低な気分だ。最低な、気分だ。縋るように喉をカリカリ、と、爪でなぞる。思えば、何が不満だったのか。わからないことばかりが故に、涙も出ない。ただ乾いた、こころの湿し方を、ずっと探していた。
    「あは。あはは、ごめんなさい、あー…えっと。」
    ボタンに手をかける手が震えたことは、一度もない。慣れたように、指が俺の居場所を覚えている。ひとつずつ、丁寧とは言い難い手つきでボタンを外す。閲覧数1.閲覧数0。誰かが来ては、俺を見放す。死に損ないの、寂しい俺を。まあ、この時代。愛に飢えた人間なんて、売れやしないのだ。
    「……ッ、ああ、こんばんは、はじめまして、俺の、名前は、」
    惨めな、自分を客観的にみていた。閲覧数がひとつ増える。期待をする。話しかける。誰もいなくなる。ただただ、空になるようだ。そんな心が虚しくて、何を間違えたのか。欲情に良く似た冷たい熱が、足先から体に集まっていく。惨めだ。寂しい。誰もいない、俺は、こんな無様な状況に何処か興奮している。誰も、いないというのに。気が付けば、いつものように、性器は立ち上がっていた。

  • 夢から覚めた
    No.1696744
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    「今は、世界が綺麗で、俺は、気持ちが良いです」
    熱を冷ますように、快楽を少しでも覚えていられるように、息を長く吐く。呼吸をする。ハーーッ、ハーーーーっ。わざとらしくゆっくりと動く右手には、苛立ち以外の感情がない。もっと早く扱いてくれよ。俺の願いを、俺は聞きいれたことが少ないように思う。遮光カーテンの窓の外からは、子供の笑い声が聞こえた。楽しそうだ。比べて、俺の、これはなんだ。全国にこんな痴態を晒すことを好んで、しかもそれを、誰も見ていない。虚しい。虚しい。涙が出そうだ、と思ったところで、募るのは高揚感ばかりだった。汗が頬を伝う。頬が赤くなる。息が吸いにくい。呼吸が震える。己をゆっくりと擦る手に、もどかしさと苛立ちと、快楽しかない。外のあの子たちには未来がある。この配信を覗いて別の場所を探した人間たちには生活がある。俺には何がある。死に損ねた首の赤い縄の跡と、ひとりぼっちのこの部屋と、希死念慮と、興奮。
    「ァ…………う、……」
    声が出ることに、嫌悪感しか無かった。足の先まで流れるようなこの快楽が、気持ち悪くて仕方がない。そのくせに、やめられた試しがない。早く絶頂に至ってしまいたいのに、俺はきっと、俺が嫌がることが、大好きなのだ。カメラに映らない下半身に添えた手が、ただただゆっくりと、上下に動く。暑い、暑い。

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