デュラララチャット(仮)BL掲示板

『あれはなあに？』そう訊ねると、「既に終わった愛を啄んで生きる醜い鳥ですよ。」と返ってきた。それ以来私の夢に、彼は出てこなくなった。私が、ヒトの愛を馬鹿にする彼のことを愛せなくなったからかもしれない。今もまだ、頭の中に鳥はいるのだろう。終わった愛に縋り付くようにして。

目を閉じれば今も目蓋の裏に映る校門前のスロープが、緩々と僕の首を絞め上げてくる。不完全な程にはっきりとした実体を持った幽霊は、制服が汚れるのも厭わずに地面に膝を抱え蹲っていた。そうしてまるで誰かを待っているかのように、いつまでも虚ろな目で落ちる木の葉を数えていた。

羊が、低い柵の根本に生えた草を食んでいる。
草を食みつつ、人間の掌から与えられる粒状の餌に食いついている。草と粒に味の違いがあるのか私は知らないけれど、鼻息荒く近付いてくる羊に、私も掌を差し出している。格子状の柵の隙間から、羊を撫でようとしている。低い柵を、越えようとすることはなく。羊もまた、柵を飛び越えることはなく。私も羊も、気楽な不便に甘んじている。

気紛れな猫の尻尾を捕まえたくて、ふらふらと手をさまよわせているのだけれど、要領の悪い自分にはどうにも上手く出来ないようで。どうぞ貰ってくださいと送り付けるばかりの愛では、私は猫のことを何も知らないまま。真面目な彼が、はたして誠実な人であるか、はたまた好きなものの一つすらもよく知らないままなのです。私は気紛れな猫のフリをして、震えながら彼に近付こうとする小さなネズミなのかもしれません。

あなたの名前を呼びます、あなたに呼んでほしいから。好きな人、愛しい人、きちんと名前を口にするのも恥ずかしいほど、それでも絞り出すように、あなたを呼びます。あなたに呼んでほしいから。つとめて柔らかな声で、祈るように、縋るように。

恋をしたので、あなたに伝えたい気持ちを書いています。今は。先のいくつかは、くだらない思い出話のようなもの。気付いても気付かなくても構いません。私にはこれが実際恋なのかすら、本当はわかっていないのかもしれないから。

目を閉じずとも、今も浮かぶ放課後の生物室とトロイメライ。リピート再生のピアノ音源が誰も居ない教室に響く中、理由もわからずぼんやりと涙を流す生きた幽霊の姿。あれはまだ六限の終わっていない時間だった気もするけれど、幽霊にとってはそうして一人で泣いている方が幸せだったのかもしれない。

嘘をつくとき、妙に落ち着いていて穏やかな、なんだか大人ぶった話口調になるきらいがあることにふと気が付いた。動揺を悟られない為か、自分に自信を持つ為か。自分の心層は、今もまだ遠い昔の幽霊に縛られているというのに。

以上につらつらと並べ立てられたこれも嘘？いいえ、これは昔話と感情の整理です。
眠気に苛まれる猫を、何度も引き留めてしまった今朝方のことがずっと気がかりでなりません。猫はよく寝るものだと思っていたけれど、あの猫はあまり眠らないみたい。体に障るので、少し心配に思っています。自分が目覚める度に言葉をかけるのはもうやめようと、出来る出来ないに関わらず頭に留めておくことにしました。

彼の時間を奪ってしまう罪悪感からか、今朝はとても夢見が悪くて。誰にも受け入れられていないと思うのは、本当は誰より自分が周りを受け入れていないということなのだと、自分自身のことに関してだけは、確実にそうなのだと、確信にも近い形で思っています。
彼が居なくなる夢を見ました。彼だけでなくて、他の人も数人。あまり話していない人に限ってそのままそこに居たのが妙に現実味があって、寝て起きる度に繰り返し、日課のように確かめました。今日も、自分がまた置いて行かれていないかを。でもこれって、これも被害者面なんですよね。置いて行かれたんじゃなくて、自分が並んで歩くのをやめてしまった結果なので。どれだけ意識しようと根付いたものがそう簡単に変わることはないんだと、そう思います。

悪い夢の話はもうここに流したので、猫には話さないことにします。

自分の心臓の音が苦手です。急に止まったり、破けたりするような気がして。浮き出た血管も、外部に晒された急所も。極力肌を覆い隠していないと、体が崩れる気がして不安です。けれど彼のことを考える時は、時々心臓の音を聞いてみたりします。この時、意外なことに思ったよりも緩やかに動いていて驚くことが少なくありません。甘く刺すような痛みがじわじわと広がっていくのに、後に来るのは言葉では表現し難い多幸感で、悲しみとはまた違う涙が溢れそうになります。自らに苦痛を与える行為よりずっと良い。でも、不安な時は彼のことを考えても何もかも悪い方に思考してしまって、結局即物的な痛みに逃げるばかりです。泣くほど好きな人なのに、彼を安心させてあげられないのはどれほど愚かなことでしょう。

実を言うと、大真面目に死に方について調べたことがあるのはほんの片手程。足が震えて、腹が痛んで、それでも行かなければいけないと、そう思った幽霊は無い頭を絞って逃げる方法を考えた。あとに残ったのは、クローゼットの取っ手に結び付けられたナイロン製の黄色い縄跳びと、その前で頭を抱え蹲り震える、今もまだ生きたままの幽霊だけだった。幽霊は未だ、たった一人の肉親の、妥協に妥協を重ねた願いすら叶えられていない。

衝動に任せて猫を呼ぶ度、会いたいと口にする度、それがとてつもない罪悪に感じて、愚かな自分は忙しなく後から後から弁明の言葉を連ねようとします。その方がよっぽど見るに堪えないことはわかっています。寂しい時も甘えたい時も、辛い時も幸せな時も、慰めたい時も慰められたい時も、一番に話をしたいのは一人だけだというのに。この感情をただ一人に押し付けるのは、彼にとってあまりにも負担になることでしょうけど。

今日こそはこれを、それを、口に出してお願いしてみよう。そうは思っても上手くいかないで、また明日、また明日、また明日、繰り返して、いつか彼が居なくなった後に後悔するんでしょう。いつものことです、大丈夫。でも、ほんの少しの甘えなら可愛げもあるかもしれない、そう思って今日は、一つだけ願ってみようと思います。今夜、会えたなら。

猫との添い寝を想像しながら抱き締めるのは大きなクマのぬいぐるみ。クマは大きいとはいえ自分より少し背が小さいので、ちょっと残念。

いつか少しの間だけ話したことを除けば、まだ知り合って間も無いのに、彼と過ごす長い時間を想像しては柄にも無く温かい涙が滲むのです。彼のことで自分は泣いてばかりだけれど、幸せ成分８割の涙なので大目に見てくれたらなあと思っています。いつか終わりが来るのは悲しいけれど、それでも懸命に生きて、少しでも長い時間彼と一緒に歳を重ねて、最後は笑って死んでいけたらいいなと、叶うはずもない途方も無い未来を思い描いて偽物の幸せに埋もれています。８割の幸せと、1割の寂しさ、あともう1割は自嘲でした。

鍵のかかっていないこの場所にこんなことを呟こうと思った時、勿論彼に見られる可能性を考えなかったわけではありませんでした。実際友人はこの場所の持ち主が私であることにいち早く気が付きましたし、彼について話す時もほとんど概要を暈すことはしていません。自分が周りから見ていかに自分だとわかりやすいか、それを知った上で。
見られたくてそうしているというよりは、見られて何ら困ることは無いと気付いたからそうしています。猫がこの場所を見て僕から離れていくならそれは彼にとって良いことですし、逆にこれを見ても離れていかないならそれは私にとって良いことなので。
逃がしたいだとか遠くにやりたいだとか、そんな風には思わないけど、自由では居てほしいと思うからこその心境です。単純な欲の話ならどうなんだと聞かれればそりゃあ当たり前に捕まえて家から出したくないですけど。

随分前に作った映画の感想板的なものを見つけたんですが、猫が見たら喜ぶかなあなんて思いました。でも、読み返してみたらなんとも妙に気恥ずかしい内容だったので、伝えることは無いと思います。でも自分は意外と人を楽しませるのが好きなようで、時系列的に件の板を建てたあとであれば、あれはきっと彼の為に作ったのではないかと思いました。まあ、違ったら違ったで。あれももう長いこと更新してませんが、見た人が楽しんでくれたなら良かったかなと思います。夢日記もまた然り。

時に今日は久しぶり、といっても3日ぶりに仕事に出たんですが、やっぱり働いていた方が寂しさはずっとマシですね。彼がいない間、ずっと身勝手に幸せな妄想に浸るのにも限界がありますし。
制服の腰エプロン、左側の前面にあるポケットに彼に似たマスコットを入れました。そうそう、先日動物園で一目惚れしたあの子です。仕事中も一緒に過ごせるというような些かあざといが過ぎる理由で連れて来てしまったけれど、これが結構心の健康に良かったんです。何せ前ポケットなので好きな時に撫でられるし可愛らしい造形を見て和むことも出来ます。ずっと入れてたらぺしゃんこにならないかだけが少し心配。あと触った時に汚れたら嫌なのでこまめに手洗いと消毒をするようになりました。実はこれが一番個人的に優秀な効果。

おかげさまで今日は一度も自分を痛めつけてはいません。最近は君が思っているより調子がいいです、少しは安心してもらえたらいいんだけど。

今日は機嫌がいいので絵を描きました。気に入ってもらえたら嬉しい。

初めまして、
どんな絵を描いたんですか？

初めまして。
星が、沢山見ている絵を描きました。でもこっちは、途中で飽きてしまったので。代わりに、黒い生き物の絵を仕上げました。

そうですか、
きっとどちらも綺麗な絵なんでしょうね

少し前から気になってあなたを拝見していました。
黒い生き物ですか、喜んでくれるといいですね。

クレヨンで、画用紙を汚しただけですよ。
見られる分には一向に気にならないけれど、なんだか不思議な気持ちです。
きっと猫は、怖いって言うんだと思います。

不思議、とは…あなたはその猫のことを思い、描いたのだから気に入ってくれますよ。

不思議な気持ちは不思議な気持ち、言葉にするも難しいんです。
気に入らなくても、笑ってくれたらいいなあと思います。

薬は飲まない、薬は飲まない、薬は飲まない。
自己暗示のように繰り返しています。
今日は猫と約束があるんです。なので、飲んだらいけないんです。
最近は、最近といってもここ数日ですが、いくらか調子が良くなったと思っていたのに。まぁ、大丈夫です。多分、気の持ちようなので。

何より大切な数時間の為に今日も明日も、優しく穏やかに、笑顔を絶やさないように。

これをもし誰かが見た時に心配されないように申し上げておくと、見た目よりは随分元気です。

それはそれは良かったです
貴方が幸せになれる道を選んで進んでいければと思うよ

幸せという名前のものは実際には存在しないので、少しでもいき易い道を選んで行けたらなと思います、どちらの意味でも。

確かに、ええ、そうですね
時に人には心配をかけた方が良い場合もありますね。どうか自らの首を絞めない選択を。

お薬を飲みました。お薬を飲みました。許してください。帰り道ももうずっと泣きそうなんです。そこら辺で蹲って泣いていると大抵怒られるので、泣かないけれど。家に帰っても泣いていると怒られるので、泣かないけれど。

好きな人には、きっと幸せな人生を送っていることだろうと思っていてもらえたらいいなと思います。一緒に居る時は幸せな顔だけしていられたらいいなと思います。自分に幸せをくれる人の前で不幸面をするのは失礼だから。

そんなことないさ。
ありのままの関係が良いよ

なにも考えたくない日。

朝の寝起きは珍しく機嫌が良く、ふわふわとした調子で彼に連絡を送りました。なんとなく送信をキャンセルしたいような、そんな気持ちです。
いくらあざとく可愛こぶっても思わせぶりな物言いをしても、その実中身がこれなので何をやっても後から自分で見返して頭を抱えたくなります。

今は職場へ向かう電車の中です。寝起きの機嫌の良さはどこへやら、今日会わなければいけない人達の名前を見て気分が少し、沈んだだけ、そう思っているんだけど、急に笑いが込み上げてきたり無性にイライラして物を叩き付けてしまったり、口調が荒くなってしまったり、自分が思っているより状態は良くないみたいですね。

小さい子が好むようなわざとらしい香り付きのものが好きです。はちみつの香りと紅茶の香りのハンドクリームを買ったのですがはちみつの方がびっくりするほど甘い匂いだったので嬉しくなりました。

腹痛が辛くて辛くて、なんでもない時に馬鹿みたいに薬を飲んだりするからいざという時に大して効かないんですね。けどそれなりに今日は機嫌がいいんです。昨晩は、彼が触れてくれたので。怯えることはないんだとわかっていても、自分から望むのはリスクが大きいのでどうしても躊躇してしまいます。自分が疲れている時に、配慮無く甘えてこられたりしたら不快に思う人は多いでしょうから。

人は思いの外、言葉が鋭利であることを知らないらしい。幼少期の怨恨にいつまでも縛られているのは愚かなことだと笑うあの人だって、かつての幽霊を幽霊にした要因のひとつだというのに。他人からの言葉は、地に足すらついていない幽霊を後押しするには十分過ぎるほど効果的だった。足を踏み外す時も、元の道に戻る時も、いつもいつも他人の言葉に踊らされている。

大切なマスコットを床に落としてしまって、別にわざとではなかったのに、何故かとても罪悪感に苛まれた。