一片の光も含まない、澱んだ空気。
融け合っていくようだった。
このまま形を成さない一つになれるのなら、
これはこれで、幸せな終末なのかもしれない。
希望なんてとうの昔に幻と消えた。
いや、元からそんなもの無かっただけなんだろ?
足掻くほどに身を囚える鎖は重く締め付ける。
身動きも呼吸も出来ない。
いっそ終われたら、なんて言葉が過る。
何かを掴もうと伸ばした手は、虚しく宙を掻く。
今は開いている目だって、すぐに闇に覆われる。
光も声も届かない。
独りで嗤って壊れて堕ちる。
底も無い、暗がりを。
僕の心の奥に、寂しがり屋が住まうのを知っている。
光なんて要らない、と全てから顔を背ける。
照らされることの無い頬を、雫が伝う。
甘く苦い、ひとりぼっちの味。
それでも、その寂しがり屋は笑うのだ。
不自然に口角を上げて。
ねぇ、僕を見つけてよ。