“ 日が出るでしょう 。 それから日が沈むでしょう。 それからまた出るでしょう。 そうしてまた沈むでしょう。 ____ 赤い日が東から西へ 、東から西へと落ちていく内に、___ あなた 、 待って居られますか 。 ”
____ 俺が 好きな本の一節です 。
知ってました ? この台詞 。
第一夜 。 一番始めを飾るこの話が 、俺はえらく好きなんですよ 。
だから俺もね、きっかり百年とは言えんまでにもちゃあんと逢いに来たんです 。
…ン 、何の話かって?
ははぁ 、 何でしょうかね 。
…是非調べてみて下さい。 何、 本をたったの数頁読めば分かる話ですから、 そう焦らずにね。 昔と違って今は時間も手段も沢山有りますし。
ねぇ 、 そうでしょう。
月島 “軍曹殿 ”。
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以下 、 机上に残した書き置きである 。
< 詳細 >
閲覧感謝 、 御希望の際は以下読了の上書込み願う 。
・ 俺 について
姓も名も魂も、髪の一本迄もあの頃と同じ儘、 紛れも無く“ 尾形 百之助 ” である 。
父とは絶縁 、 母や祖父母も他界。 嗚呼、 今世は殺してませんから安心して 。 … あ 、いえ。すみません、此方の話ですから御気になさらず。
親戚と言うものを今や一切持たぬ何の変哲も無い会社勤めの独身男性。 貴方より幾許か歳下で、何とも典型的だが読書が趣味。
そうして本を読み漁る内 、以前より少しはマシな性格に……なったと信じたい。けどまあ意外と感情豊かになりましたよ、顔には出にくい様ですが。
さて、話は戻って自室には収集した本がずらり。 興味が有ったら自由に持ち出して下さいね。
いつか貴方と二人ゆっくりと休日を過ごせたら良い…なんて思って居たり 。
明治の記憶は今でも鮮明 。故に隙有らばそっと貴方の傍へ。 因みに存外一途ですよ。
・貴方のこと
今も昔も俺の上司 。 時々煙草を吸うらしい 。俺の事が嫌いか何も思わんか、少なくとも好きではないだろうと踏んでいるんだが 実際は如何なのか…。
と、そんな訳で貴方の事は生憎ちょっぴりしか知らんのでね、 挨拶ついでに教えられる事は教えて頂けると嬉しいです。
・ 貴方と俺のこと
流石に端っから互いに好き好きってんじゃ味気ないんで 、 只の部下と上司から。 偶には俺の我儘にも付き合って下さいよ。
まあ行く行くはそれなりの関係になりてぇかな。 身体だけなんてのは御免ですが 。
主に貴方の左側を死守したい所存。
・書き手としての俺
長い時は長く、無論短くても…もしくは無くたって構いませんよ 。貴方と話せんなら何でも良いです、正直。
強いて言うなら長文趣向気味。
場面設定なんかが億劫でしたら此方に任せて頂いても結構なんでね。
・ 待ち合わせ場所について
互いの部屋でも板でも御好きな方を 。鍵は付けてぇな。 時間が合えば部屋で基本は板ってのも有りです 。 基本深夜に対応する事になりそうですが、事前に言ってくれりゃあ ある程度時間取れますんで。貴方からの呼び出しなら夜明け間近でも駆け付けますよ。
・その他諸々
出来れば長い事やって行ける貴方が好いですね。 短命で居られると流石の俺でも悲しくなっちまうんですよ、ぐすん 。
…今頃これを読んだ貴方は“下らんことを…”とか言って呆れてるんでしょうな。冗談なんでそう引かんで下さいよ。
其れから 、 俺を職場で見掛けた事が有る貴方でもそうでない貴方でも、まぁ兎に角どんな貴方でも歓迎しますと言うことをひとつ。 ずっと来てくれてんのならそりゃまぁ嬉しいけども、其れとこれから先もやり取りしてくれるのとでは話が違うでしょうし。 まぁその辺は適当にして下さい。
随分と長くなりましたが、 ここいらで一度やめにしましょうかね 。
それじゃまた、楽しみにしてますよ。
尾形 百之助