ぽっかり心に空いた大きな穴を埋めようと、愛してなんか居ない相手に只管愛情を説いた。好きだよ、愛してる、と言葉を紡ぐ度、空いた穴がはらりはらりと欠けて解けて。埋めたいと願っている筈のそれが広がる。
もう何が大切で何が不必要なのか、すっかり分からなくなってしまった。
BLに関する雑談をしたり、BL要素を含む成りきりの募集をしたりするための掲示板です。
ぽっかり心に空いた大きな穴を埋めようと、愛してなんか居ない相手に只管愛情を説いた。好きだよ、愛してる、と言葉を紡ぐ度、空いた穴がはらりはらりと欠けて解けて。埋めたいと願っている筈のそれが広がる。
もう何が大切で何が不必要なのか、すっかり分からなくなってしまった。
巫山戯て私を揶揄う君の声だとか、心底愛おしいと言わんばかりに私を掻き抱く其の腕だとか。君のお気に入りの映画を観る時、何時に無く真剣に物語の解説をする君の締まった表情。私に愛を囁く君の潤んだ瞳。まるで昨日の事の様に思い出されて、
嗚呼、逢いたいな。
君はこの指環を己の給料三ヶ月分と説いたね。金遣いの荒い君のことだから、きっとこの小さな宝石だけで車が一台買えてしまうのだろう。君の愛と想いが詰まったこれを、私は棄てられないよ。
虚しく誰かに身体を明け渡す日々を、虚飾に塗れた愛を説く私を、きっと君が見たら幻滅する。なんて、ね。もう私は君の美しいまなざしに捉えられることは無いのだろう。汚泥に身を委ねて、君を想う心の儘で、私は今日も他者に愛を囁くよ。