デュラララチャット(仮)BL掲示板

BLに関する雑談をしたり、BL要素を含む成りきりの募集をしたりするための掲示板です。

  • 深く冷たく、箱庭は白く(独言,閲覧自由)

    白磁
    No.293602
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    数有る独り言の吐き出し場を無視してまで無駄としか言いようがないこんな場所を生み出したことに、まずは心許りのお詫びを。

    つまらない愚痴や死にたい辛いといった簡単な言葉も、妙に長ったらしく書いてしまう癖が有ります。自分の心情を出来るだけ正確に誰かに知って欲しいからなのでしょう。故に何処に吐露しようが邪魔になってしまうだろうと考えた私は、自分専用の箱庭を作るに至ったのです。
    元々誰かに聞いて欲しいという目的で作り出した場所ですので、閲覧はどうぞ御自由に。けれど見ていて気分の良いものではないでしょうから、あまりお勧めは致しません。
    此処では劇的な恋愛や友情は語られません。笑える不幸話も陰口もありません。ただ淡々と、冷えた言葉だけが書き連ねられることでしょう。娯楽にするにはあまりに退屈な、曖昧で不可解な言葉ばかり。これは私の暇潰し。
    主に暗い文面が多いでしょうが、時たま好きなことについて語ったりすることもあるでしょう。ないかもしれません。全ては私の、気紛れなのでしょう。

  • 白磁
    No.293699
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    年甲斐もなく童話の主人公を夢見ています。
    「人魚姫」、御存知でしょうか?原典となる物語から色々と表現の改訂を受けて、皆様よく知る今の形になったとか。
    お姫様と王子様の出てくる童話らしく無く、ハッピーエンドで終わらないお話です。いえ、ある意味ではハッピーエンドなのかもしれません。

    初めて人間の世界を見ることを許された年頃の人魚の姫は、海面から見掛けた大きな船に乗った素敵な王子様に恋をします。
    船上で行われているのは華やかなパーティー。けれどその途中、突如訪れた嵐により船は荒れ狂う波に飲まれ横倒しになり、人々は海の中へ次々と放り出されてしまいました。それは彼女が想いを寄せる王子様も然り。
    慌てた人魚のお姫様は、海中に沈み行く王子様を必死に引っ張り上げ、近くの砂浜へと連れて行きます。王子が目覚めるまで甲斐甲斐しく看病をする姫でしたが、いざ彼が目覚めると思わず岩陰へとその身を隠してしまいます。
    そこへ走ってやって来たのは近くの町に住む娘。なんと、王子様は自身を救ったのがその娘だと勘違いをしてしまったのです。
    それから暫く、姫は海底で落ち込み過ごしました。けれどどうしても、彼女は王子のことを忘れることが出来ません。

    「人間になれば、もう一度王子様に会うことができるかもしれない。」

    そうして彼女は、人魚の魔女を訪ねました。
    魔女は、姫を人間にすることは容易いと言いました。
    ただし、魔法の力で手に入れた足は歩く度にナイフを踏むように痛み、姫が王子様と結ばれなければ心臓が破れてその身は海の泡と消えてしまうとも言いました。

    「いいわ、それでも。彼の傍に居られるなら。」

    姫は迷わず、人間になることを選びました。魔女は魔法の代償として、姫の舌を抜き取りました。
    口のきけないお姫様は、すぐに人間の世界へと出向き王子の城を訪ねました。

    「おお、なんと美しい娘だ。」

    姫を一目見た王子様は彼女を大層気に入り、妹のように可愛がりました。然し王子の恋心は、彼が恩人だと思い込んでいるあの娘にすっかり奪われてしまっていたのです。間もなく娘と王子は結婚式を挙げることになりました。二人は夜、船に乗り込むと新婚旅行に向かいます。
    王子様と結婚することが出来なかった姫は、朝が来れば泡になって消えてしまいます。どうすることも出来ない姫は、船の手すりに凭れて海を眺めるばかり。
    その時、海面に姫のお姉さん達が顔を出しました。

    「魔女から、貴女の為にナイフを貰ってきたわ。これで王子の心臓を刺しなさい。そしてその血を足に塗るの。そうすれば、貴女は人魚に戻れるのよ。」

    ナイフを受け取った人魚姫は、王子の眠る寝室へと足を運びました。穏やかな寝息を立てる王子の胸へと刃を宛がった姫は、ひと息にそれを突き立てようとしました。
    けれど、彼女にはどうしても、愛する人を殺すなんて出来ませんでした。姫はナイフを投げ捨てると、そのまま自分も海へと身を投げました。
    波に揉まれながら陽の光に照らされ明るく輝きだす水面を見つめる彼女は、だんだんと自身の身体が泡になって溶けていくのを感じます。涙が一雫、目から零れ落ちました。
    そうして海の泡となった彼女はやがて空気の精になり、世界中の恋人達をいつまでもいつまでも見守り続けるのでした。

    さて、長くなりましたが、そんな人魚姫に俺はずっとなりたいのです。自分の命を投げ出してもいいと思えるほど愛しい人と出会って、けれどそれが叶うことは無いまま跡形も無く消えてしまう。消えゆく中でこの汚れた心が洗い流されて、世界中の人達の幸せを願えたならそれはなんて素敵なことでしょう。他人を恨んだり妬んだりしてばかりの現世は辛くて仕方ないのです。これが、俺の幼い頃からずっと抱いている将来の夢。

  • 白磁
    No.294015
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    先述の人魚姫の話からふと思い浮かんだこと。
    海と空は別物なのに、俺には二つが似た存在に思えるのです。明確な理由は分かりませんが、色が似ているからとか、どちらも広いからとか、多分そんなくだらない理由なんでしょう。
    時折、空の上を三日月の小舟で渡るような想像をします。ちらちらと光る星の海は手を近付けると燃えるように熱いのだけど、無数の灯りの一欠片を思わず掬いとってみたくなるくらいにそれはとても綺麗なんです。
    もしもその中に飛び込んだりしたら、きっと俺の体はみるみるうちに燃え上がって跡形も無く消えてしまうんでしょうか。それとも、真っ赤に光ってとろりと溶けて、星の海の一部になるんでしょうか。

    ある時から俺は長いこと「生きていたくない」と思っています。死にたいわけじゃあありません、細かい話をするときっと白けてしまうので、多くは語りませんが。
    さて、ここで話を戻します。「生きていたくない」と思っている俺ですが、死ぬ時は綺麗な死に方をしたいという傲慢な願いを持っています。人魚姫に憧れているという話もそう、星の海の話もそう。とにかく綺麗なものに惹かれるのです。
    自分の最期の姿を想像すれば、浮かぶのはいつも非現実的な光景ばかり。夢を見るのは自由といえど、自分でも少し恐怖を覚えるくらいです。
    人は体という器に縛り付けられている以上、そういった非現実的な死を迎えることが難しいです。体が壊れればグロテスクな中身が飛び散りますし、形を残したまま死んでも、生命を停止した肉体はやがて腐敗します。それは生物にとっては当たり前のことで、それこそが正しいことなのかもしれません。健全な命の尊さとでも言いましょうか。
    なら、俺の望みはきっと不健全なものなんでしょうか。本当の正解は、誰にも分かりません。

    最後に俺の空想を一つ、

    三日月で出来た小舟、その緩やかに弧を描いた形状は、寄り掛かり眠る自分の体に丁度良くフィットしていました。微睡みの中薄目を開けると、自分以外にもう一人の姿が見えました。彼はどうやら船頭のようです。
    彼が一定間隔で櫂を動かす度、舟は僅かに上下しながら前に進み、「ぎぃ」と小気味よい音を立てます。
    海の星々が燃える音を子守唄に、また目を閉じました。
    どれほど時間が経ったのでしょう、船頭の声で私は目を覚ましました。

    「お客さん、着きましたよ」

    眠りっぱなしで弛緩した体に力を込めて、起き上がります。舟が止まっているのは、一等星の海の船着場でした。ただでさえ光り輝く海のある一点、一際強く白く燃え盛るそれが一等星です。

    「ああ、どうもありがとう。ここが自分の終点だ。」

    私はそれを見るとにっこり微笑んで船頭に礼を言いました。そうして船頭が何かを返す間もなく、一等星の中心に飛び込みました。
    物凄い速さで私の体は形を無くし、魂までもが溶けて消えました。後には本当に何も残らなかったけれど、最後の時はとても幸せで満たされていた気がします。

  • 白磁
    No.295037
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    ここだけの話、見目にはかなりのコンプレックスを抱えています。
    普段はアイドルか何かのように振る舞い、自分が一番可愛いなどと馬鹿なことを言っては持て囃されることを良しとする性格を演じている俺ですが、ここに今こうして言葉を綴っている俺はまるで自信の無さを具現化したような存在なのです。
    色恋、友情、その他諸々人間関係において容姿の端麗さは無関係だと言う方は一定数いらっしゃいますが、果たしてそれは真実なのでしょうか。俺や、これを読んでいる貴方の居るこの場所では、誰もが自分の望む姿になれるから人間関係と容姿の結び付きは薄いでしょうが。似たような見た目、同じ姿でも、言葉の美しさや話し方、根底にある自身の人間性によって大きな差が顕れる恐ろしい世界です。言葉というものは、案外その人となりをよくよく映し出すものなのです。ということは、この世界での容姿に当たるものは言葉なのかも知れませんね。
    さて、ここで話を戻しましょう。先述の通りこの場では人間関係にあまり見目の美しさは関係ありませんが、俺が兼ねてより目を背け続けている現実世界においては容姿が非常に重要なものだと考えています。
    例えば初対面の相手の第一印象は主に挨拶の言葉以外に容姿や衣装の雰囲気により構成されるものでしょうし、一度そうだと思ってしまえばその人に対する感想は中々直ぐには打ち消せません。俺の場合は、と念の為付け足しをしておきます。
    そこでもしも互いが相手に与えた第一印象があまり良いものではなかった場合、良好な関係を築いていくことは多少なりとも困難な道程になることでしょう。
    俺だったら自分に大して良い印象を抱いていないらしい相手と仲良くするというのは苦痛です。
    勿論、例外もあるとは思います。今こうして俺のつまらない呟きを、人生の中の貴重な時間を使って聞いてくれている貴方含め、世の中には素晴らしい人も沢山います。ですから本当に、容姿で人を判断することは全く無いと言う方も居るのでしょう。
    なので上記は全て俺の持論に過ぎないのです。そうしてこの持論に縛り付けられた俺は、自分の容姿の醜さに頭を抱えるばかりで全てのことに自信を失くしたまま生きていくのでしょう。

    さて、長くなってしまったのでここらで少し休憩しようと思います。今回容姿に関する話をしたのは、また俺の好きな御伽噺を一つ紹介したかったからなのです。しかし思いの外前振りが長くなってしまいましたので、本編の方はもう暫く後程。

  • 白磁
    No.295316
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    今晩は。
    幾らか体が休まりましたので、予定通り一つお話をさせてください。青髭と呼ばれた、醜く残忍で、そしてとても寂しい男のお話です。

    森深くに建てられた小屋に、一人の美しい娘が兄弟達と仲良く暮らしていました。
    とても裕福とは言えない家庭。暮らし向きは良くありませんでしたが、家族助け合って居たそうです。
    ある日、娘達の暮らす森の中に馬に乗った男が従者を引き連れてやって来ました。
    彼こそが青髭です。この辺りでは知らない人は居ないくらいに名の知れた貴族で、とても大きなお屋敷に従者を除いては一人きりで住んでいます。
    その面立ちは険しく、しかも顔中にもじゃもじゃと青い髭が沢山生えている恐ろしい見た目のせいで、誰も彼に近寄りたがらないからです。
    更に、彼には奇妙な噂もありました。今までに青髭は6人の奥さんを貰ったのですが、その誰もが嫁いで間もなく何処かへ消えてしまったというのです。
    そんな青髭が娘の元へやってきた理由、それは彼女を7人目の奥さんにしたいという申し出をする為でした。
    娘はその申し出に少し躊躇いを見せましたが、彼女が受け入れるならば他の家族に苦労はさせないという約束を取り付け、青髭の元に嫁ぐことになりました。
    青髭の屋敷に連れて来られた娘は、すぐに仕立ての良いドレスや上等な部屋を与えられ、それから食事も何不自由ない生活を送りはじめました。
    娘が青髭の元に嫁いで暫く経ったある日のこと、青髭は娘に言いました。

    「明日から大切な用があって、暫く屋敷を空けることになる。だから、お前に屋敷の鍵を預けて行こう。」

    そうして彼は沢山の鍵のついた鍵束を娘に渡しました。更に彼は続けます。

    「留守の間、退屈なら屋敷の部屋は好きに使って見て回っても構わない。ただし…」

    途端にじろりと鋭い目。少し声を低くして青髭は念押しするように言います。

    「この金の鍵で開く扉の部屋には、決して入らないように。廊下の突き当たりにある小部屋の鍵だ。絶対に使ってはならないよ。」

    娘が「わかりました」と頷くと、青髭は次の日の朝には急いで出かけて行きました。
    初めのうちこそ、娘は金の鍵以外で開く扉を開けては色々な部屋を見て周っていましたが、そのうち大体の部屋を見終わってしまってはとても退屈になりました。
    そうすると気になってしまうのは、決して入ってはいけないと言われているあの小部屋。幾ら駄目だと自分に言い聞かせても、駄目だ駄目だと思えば思うほどあの小部屋に入ってみたくて堪らなくなるのです。

    「駄目よ、いけない。いけないわ…だって、約束ですもの。でも、ああ…少し、ほんの少しだけなら…」

    遂に堪えきれなくなった娘は、絶対に使ってはいけないと言われていた金の鍵を使ってしまいました。
    廊下の奥の小部屋の扉。小さな鍵を差し込んでゆっくりと回します。かちり、と音を立てて鍵が開きました。
    娘が恐る恐るドアノブを回し、引くと…途端に漂う血なまぐさい臭い。驚いた娘はそのまま中を覗いてしまったのです。
    部屋の中は、一面に広がる赤、赤、赤。
    壁にも床にも、そして恐らく天井にまで、べったりとこびり付いたどす黒い血液の赤色に染め上げられていました。
    部屋の壁には吊るされた何人もの女の死体。青髭の、前の奥さん達です。
    恐怖のあまりすっかり腰を抜かした娘は、思わず鍵を部屋の床に落としてしまいその場で声も無くガタガタと震えるばかりでした。

    どれほどの間そうしていたでしょう。やっと震えが治まってきた娘はハッとしました。

    「この部屋を見てしまったことにあの人が気付いたら、きっと大変なことになるわ。」

    慌てて娘は立ち上がり、落とした鍵を拾い上げ小部屋に再び鍵を掛けました。
    その後、落とした時に鍵についてしまったらしい血液を拭き取ろうとしたのですが、どういうわけか幾ら拭っても全く汚れが落ちる様子がないのです。
    途方に暮れた娘は、中庭の干し草の中へそっと金の鍵を隠しました。青髭が帰ってくるまでに、干し草が染み付いた血を吸い取ってくれることを願って…。

    それから少しして、青髭が屋敷へと帰ってきました。出来るだけ平静を装って、何食わぬ顔で娘は彼を出迎えます。けれど現実は残酷でした。青髭はこう言います。

    「ただいま。さぁ、渡していた鍵を返してもらおうか。」

    娘は、震える手で鍵束を差し出しました。青髭は鍵束に付けられた鍵の本数を数え終えると、恐ろしい表情で娘を睨み付けて続けます。

    「金の鍵はどうした?まさか、あれほど入るなと言ったのに中を見たのか。」

    娘は必死に首を横に振ります。

    「いいえ!いいえ!まさかそんな筈はありません。きっと何処かで落としてしまったんだわ、私、探してきます。」

    急いで、鍵を隠した中庭の干し草へと駆けていきました。そして中から鍵を取り出し、娘は絶望しました。
    金の鍵には、隠した時と何ら変わらぬ様子で確りと血がこびりついていたのです。
    気付けば娘の背後には、青髭が立っていました。

    「あれほど見てはいけないと言ったのに、やっぱり見たのだな…。今度こそ、お前こそは信じていたのに…悪い女め、殺してやる!」

    娘は青髭の前に跪き、泣いて謝りました。
    然し彼はもうそれを聞き入れてはくれません。

    「ああどうか、せめて最後にお祈りをさせてください…」

    娘がそう言うと、青髭はすぐに済ませてくるようにと念押ししてから娘を彼女自身の部屋へ放り込みました。
    娘の部屋は屋敷の最上階。窓から逃げることも叶いません。娘は渾身の力を振り絞り、窓から見える家族が住む森に向かって助けを求めました。届かないと分かっていながら、何度も何度も叫び続けました。
    扉の外では痺れを切らした青髭が何やら怒鳴り声を上げています。
    やがて大きな音を立てて、扉が開け放たれました。娘の目の前までずんずんと近付いてきた青髭は、持っていた剣を鞘から抜き取り振り上げます。もう駄目だ、と死を覚悟したその時でした、それぞれ小刀を携えた三人の男が部屋へと飛び込んできては、青髭に一斉に掴みかかりました。
    それからあっという間に青髭を押さえ付けて殺してしまうと、娘に「大丈夫か」と声を掛けてきました。
    それは娘の兄弟達でした。

    「ああ、兄さん達…一体どうして?」

    娘が聞けば、兄の一人が答えます。

    「どうしてか、お前が助けを求める声が聞こえた気がしたんだ。嫌な予感がしたので、他の兄弟も連れて急いでお前に会いに来たんだよ。」

    娘と兄弟達は抱き合って、互いの無事を喜び合いました。
    それから後、他に親戚や家族の居なかった青髭の財産や屋敷は全て娘の物になることとなり、沢山の富を手に入れた娘は、また仲良く家族と幸せに暮らし続けたそうです。

    と、いうお話です。このお話に素直にめでたしめでたしと言えないのには幾つか理由がありますが、俺の中での一番の理由は青髭への哀れみに有ります。
    この話は似た話や派生等が多く語られており、細かい点が違ったりすることがよくあるんですがその中でも一つ俺が印象に残っているものがあります。
    それは青髭の奥さんが不貞を働くパターンのお話です。彼女は青髭という夫を持ちながら、別の男性とも関係を持っていたのです。
    ある日それを知ってしまった青髭は激情し彼女を殺してしまいます。
    この話以外でも、青髭は約束を破るという形で何度も女性に裏切られているのです。彼も彼で自身の奥さん達を試していたんでしょうが、結局自分との約束を守ってくれる女性とは巡り会えないままに死んでいきます。
    その醜い容姿だけで酷く恐れられ、自身の財を持ってしてでしか妻を娶ることも出来ず、幾ら愛しても必ず最後には裏切られてしまう彼のなんと哀れなこと。
    それでも俺がこの話を愛してやまないのはきっと、そんな寂しい男の姿に自分を投影してしまっているからなのでしょう。

  • 白磁
    No.295974
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    さて、今日の呟きは比較的短めです。
    昨日から風邪をこじらせてしまいまして、関節痛が酷く指一本動かすことさえ億劫なのです。
    けれどもしも一日サボタージュしてしまえばきっと俺はここに心情を吐き出すことを止め、また一人抱え込み鬱々と過ごす羽目になるでしょう。だから出来る限り毎日、ここに何かを残すつもりです。

    それにしても本当に気怠くて堪らない。自分でもゾッとするような話なんですが、無意識に誰かに甘えようと行動してしまっているのです。
    普段あまり折り合いが良いとは言えない母親が出掛けるといえばどこにでも重たい体を引っ提げついて回り、わざわざ人目のある場所に長いこと居座り、ふと冷静になってはそれが気持ち悪くて耐えられない。
    俺は自分が他人に甘えることをあまり良しとしません。それは自分にはその資格がないと思っているからであり、自身のプライドが人に縋ることを許さないからでしょうか。本当のことは俺にも分かりません。
    物心付いた頃から興味の無いものには徹底的に興味の無い子供でした。興味の無いものの中には自分の周りの他の人間というのも入っており、これが関わりが深くなればなるほどその人への興味が薄れて行くという厄介な話なのです。
    ですから、俺が誰かに甘えたいと願うそれはまるで、人を道具か何かのように思っているかのようで、だから自分には他人に甘える資格が無いと思ってしまうのかもしれません。
    同時に、他人から甘えられるのがどうにも苦手な俺は甘えるという行為をみっともない行為と捉えているのでしょう。自分がそのみっともない行為に及ぶということに抵抗を感じて仕方ないのです。

    さて、こんな事をつらつらと述べるからには、勿論ここでは多くの場合避けて通れないであろう恋愛事も上手くいかないわけでして。
    元々恋愛感情のなんたるかを知らない俺は、最初のうちはそれを知ろうと自ら色恋の世界に身を投じていました。本や映像から学んだ言い回しや駆け引きを利用して、多くの方を誑かし傷付けてきました。けれど実を言うと罪悪感はあれど反省はしていません。そのせいで同じ罪を引き起こしてばかり。
    どうして俺がそんな酷いことをするのか、その理由はまた後々お話しましょう。偏にそれは自身に宿る好奇心と嗜虐心によるものなのです。
    最近はと言いますと、他人との関わり合いに疲れて端から壁を作って過ごしています。ほとぼり冷めればまた純粋な誰かを傷付けるために笑顔で作り物の愛の言葉を囁くのでしょう。
    こんな汚れた自分を一番近くで毎日見ているからこそ、綺麗なものにばかり惹かれるのかもしれませんね。

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