いつか久しぶりに会えた時、また話せるんだと舞い上がったんだわ、正直。あの時 奇跡的に貴方の作った部屋に気付くことが出来て本当に良かったって、心底思ったね。
そんでさ、馬鹿な話ばかりして、話続けるうちにいつも「なんの話をしてたんだっけ」ってなってたあの時間が凄く幸せだった。
意味も無く名前を呼んだら同じように名前を呼んでくれた。貴方だけだった。凄く新鮮で、凄く嬉しくて、貴方だからこそ凄く好きだった。そんで、また意味も無く名前を呼んでしまうんだよな。もっかい、名前だけでも呼んで欲しいっつーかさ。そんな風に考える時もある。
あ、あと俺に名前を付けてくれただろ? 今も色んな所でその名前を使ってるんだぜ。ここでだって使ってる。…見てくれてっか知らねえけどさ!きっともう此処の事忘れてんだろうなと思ってる。まあそれは良いとして、好きな人から名前を付けて貰えるなんて、これ以上ない贅沢だろ。だから俺、この名前が好きなんだ。名前の由来を聞いた時は思わず笑ったけど。
…好きな気持ちが大きくなるのが怖くて、1回逃げる様に勝手に消えた。ポロッと好きって言ったら怖いじゃん。それで拒絶されるのも、怖くて嫌だった。もし運良く、運良くな?ひょっとしてもしかしたら何かの拍子に一生分の運を使い果たして結ばれたとして、アンタはこんな所で俺と宜しくやっていくような人じゃないんだって思っていた。だからこそ、ポロッと言いそうになるのを我慢して好きという言葉を伝えられなくて苦しくて、知らない所が多すぎて嫉妬してしまいそうで寂しくて消えた。
いつか勝手に消えた理由を教える、なんて言ってそんな理由も未だ言えないまま今また話せなくなって、まあ、滅茶苦茶に寂しい。今度こそもう二度と話せなくなるんかなって思うと寂しくて恋しくなるけど、良い思い出になった。
出逢えて本当に良かった、アンタに俺みたいな奴が好きな気持ちを伝えなくて良かった、あの時再会出来て良かった、
臆病にならずに好きを伝えていれば良かった。